| ■あたまのすみにでも■ 恋って、いつ落ちるものなんだろう。 知らないうちに、毎日相手を目で追っているのに気づいたとき? あの人の声が聞きたいと想ったら? 手に触れたい、 独占したいって、想ったら? それとも、 かわいい、って、想ってしまった時からだろうか? だとしたら、 私はたぶん、 恋に落ちているのだろう。 ◇ 「許されない恋」 なんて、形容されがちだけど、 誰かに許しを請おうなんて、 さらさら想ってないもの。 大体、私のこの心の内すら、 あの人には届いていないのだから、 それこそ、無駄な心配だ。 でも、毎日あの人は私に言葉をくれる。 ほかのみんなにもそうだと、わかっているけれど。 あの人の言葉で、私の毎日には一層華やかな色が散らばるのだ。 あの人の瞳に、もう少しでも長く映っていたいというのは、 我侭なのは分かっている。 一人で恋愛はできないって、それくらいは分かっているんだから。 でも、想うだけなら、自由よね? 許されない恋だとしても、それは私の糧になるはずだもの。 だから、また今日も私はあの人に声をかける。 いつもみたいに、背中を手のひらで軽くぱちん、と叩きながら。 いつもの、みんなとおんなじ台詞を、 私だけの、想いを込めて。 「おはよう、先生!」 読みきり あたまのすみにでも 終わり |
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